
更新日:2023/10/06
アンブレラ保険とは?補償内容やcgl保険との違いを徹底解説!

これからアメリカなど海外へ出向く方。保険の準備は大丈夫ですか?自動車保険やテナント保険など補償上限額以上の損害はこれだけではカバーできません。アンブレラ保険だとカバーできる可能性がグッと上がります!当記事ではそんなアンブレラ保険の仕組みと必要性を解説します。
内容をまとめると
- アンブレラ保険は自動車保険など単独では払えない部分をカバーする
- 加入条件は自動車保険やテナント保険など2つ以上の保険に加入する
- 基本的な補償金額は1,000,000ドル(1億円)
- 年間保険料は100ドルから400ドルが一般的
- PL保険で消費した分ドロップダウンするので、利用可能なアンブレラ保険のボーダーとなる金額も下がる
目次を使って気になるところから読みましょう!
アンブレラ保険とは?

アメリカなどでは日本のような無制限の補償がないため、大規模な事故や損害が発生したときの予防策になります。
たとえば、自動車事故で相手の運転手と車体に与えたダメージが大きく、自動車保険だけではカバーできなかった場合を例にします。
損害額にもよりますが自分の手に負えないレベルの額だと借金してでもお金を借りて払うケースになります。日本であれば対人無制限などがあるので賠償額は保険会社持ちです。
アメリカなどではこのような補償がないので加入した保険をカバーする傘のような役割を持つアンブレラ保険があります。
アンブレラ保険の加入には自動車保険とテナント保険の加入が必要なケースが多い
アンブレラ保険の加入ですが誰でも入れる保険ではなく加入には一定の条件があります。それは少なくとも2つ以上の保険に加入していることです。
具体的には自動車保険やテナント保険で、いずれもアンブレラ保険が定める額以上のクラスにする必要があります。
注意点としてこの額は保険会社により変わり、ドル換算になりますがおおよそ300,000ドルから500,000ドルの範囲になるといわれています。
加入対象の保険ですがマイカーを持っていなくともレンタカーを補償する保険でも問題ありません。
また、マイホームではなくアパートやマンション暮らしの方でもテナント保険に加入することで条件を満たせます。他にはボートにも対応して、持ち家を貸す場合など対象は様々です。
アンブレラ保険の基本的な補償金額
アンブレラ保険の補償額は一般的には1,000,000ドル(1億円)といわれております。
補償額を上げたい場合は保険会社により異なりますが、5,000,000ドル、10,000,000ドルと高めに設定することもできるようです。
アメリカの自動車保険は補償額が500,000ドルあたりと、日本の自動車保険と比べて心許ないレベルにあります。
アンブレラ保険を併用することで少しは万が一の場合に備えることができます。ただし、補償額は無制限ではないので少しでも高い金額に設定している方が無難でしょう。
注意点はあくまでも補償対象に限るので、保険会社が定める範囲外での事故や損傷はカバーされません。
補償額を高めに設定するのもいいですが、なにが補償外なのかを把握した上で準備しましょう。
アンブレラ保険の年間保険料は100ドルから400ドルが一般的
アンブレラ保険の年間保険料は一般的には100ドルから400ドルとされており、金額は加入済みの自動車保険やテナント保険の上限額や保険会社、居住する国によって異なります。
保険料は補償額を高めに設定すると、その分上がるので個人それぞれの目的に応じた範囲で決めるのが望ましいです。
決して高い保険料ではありませんが、自動車保険やテナント保険の保険料とは別にかかるのでその点も含めて考える必要があります。
ちなみに、自動車保険やテナント保険は同じ会社で加入すると割引が適用されるケースもあるので保険料の節約につながります。
少しでも費用を抑えたい場合は保険を同じ会社で統一するといいでしょう。
保険料を月払いにする場合には手数料が別でかかる可能性がある

日本だと自動車保険は月払いよりも年払いの方が手数料の差で安くなります。
たとえば、保険会社の月払い(分割払い)の一般的な手数料は5%かかり、年間200,000円と想定した場合、月払いにすることで10.000円余分にかかります。
年間払いと月払いで10,000円の差が出るので手数料は馬鹿にできません。
また、支払い手段がクレジットカードや銀行引き落とし、コンビニ振り込みなどでも変わるケースはあるでしょう。
以上から保険料は海外では見積もりしないとわからないので、現地の保険会社で確認する必要があります。
アンブレラ保険の必要性
アメリカは日本と違って訴訟の多さが際立つのでアンブレラ保険に加入する必要があります。
身近なケースでいうと自宅に友達を招いて、トイレに行くとき床で滑って転び擦り傷のような軽度のケガを負ったとき。キッチンで調理しているときに火傷を負うなどです。
他にはアパートやマンションなど賃貸物件で暮らしている場合、水道の蛇口を閉め忘れたために水があふれて下の階に浸水して修理するための費用を請求されるなど。
大きなケースでは自動車事故で相手に後遺症が残るぐらいの大ケガを負わせるレベルが挙げられます。
以上のような些細なケースからシビアなものまで訴訟の範囲は広いのでなにかあってからの加入では間に合いません。
ドロップダウンとは?
アンブレラ保険はカバーする保険(自動車保険やテナント保険)で支払いをすると、その分補償が減るのでアンブレラ保険との間に差が生まれます。
たとえば、製造業を営むPL保険(生産物賠償責任保険)加入済みの事業者を例にしますが、製造したものでお客様に損害を与えた場合はこの保険で損害額を払います。
これには支払限度額あるのでその分消費することになり、アンブレラ保険が利用できるボーダーとなる金額との間に差が生まれます。
いいかえれば、その分自腹で払うリスクが生じるのです。ドロップダウンはそのようなときに減った分に合わせてボーダーとなる金額も下がる特徴があります。
つまり、保険金の支払いをしてもその分アンブレラ保険の免責が下がるので加入者のリスク回避につながります。
アンブレラ保険に関するまとめ

日本ではあまり馴染みのないものかもしれませんが、アメリカなど海外へ行くときは日本とは保険の制度が異なるので見積もりして準備するといいでしょう。
特に、アメリカの自動車保険は補償額が高くはないので、万が一の場合に備えてアンブレラ保険に加入しておく必要があります。
加入には2つ以上の保険に入っていることが条件なのでその点は注意してください。
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